八王子不動産売買専門の株式会社cocoro不動産の柴田のブログです。

営業時間外でもお気軽にお電話ください

TEL.042-673-5016

9:00〜18:00
(水曜定休)

解体してから売るメリット・デメリット

不動産を売却するときに、「古い建物を解体して更地にしてから売った方がよいのか」「建物を残したまま売った方がよいのか」で悩まれる方は少なくありません。

特に築年数が古い一戸建てや、相続した実家、長期間空き家になっている建物では、建物の老朽化、雨漏り、傾き、残置物、近隣への影響などもあり、売却前に解体すべきかどうかは非常に重要な判断になります。

ただし、解体してから売ることは、単純に「見た目がきれいになる」という話だけではありません。

固定資産税、解体費用、再建築の可否、道路との関係、境界、測量、税務上の特例、買主の資金計画など、さまざまな要素に影響します。

この記事では、解体してから不動産を売るメリット・デメリットについて、売主様が判断を誤らないための実務的なポイントを専門的に解説します。

解体してから売るとはどういうことか

解体してから売るとは、売主様の負担で建物を取り壊し、土地を更地の状態にして売却する方法です。

不動産広告では「更地」「現況更地」「建物解体済」「更地渡し」などと表記されることがあります。

一方で、似たような言葉に「古家付き土地」や「解体更地渡し」があります。

「古家付き土地」とは、建物は残っているものの、買主側が土地利用を前提として検討する売り方です。

「解体更地渡し」とは、売買契約時点では建物が残っていても、引渡しまでに売主側が解体して更地で引き渡す条件です。

この違いは非常に重要です。

最初から解体して売り出すのか、買主が決まってから解体するのかによって、売主様の費用負担、税金、売却リスクが変わるからです。

解体してから売るメリット

1. 買主が土地として検討しやすくなる

建物が残っている状態では、買主は「この建物を使えるのか」「解体費はいくらかかるのか」「建替えできるのか」といった不安を抱えます。

特に築年数が古く、明らかに利用が難しい建物の場合、買主は購入価格だけでなく、解体費用や建築費用まで含めて総額を考えます。

更地にしておくことで、買主は土地の広さ、形状、高低差、道路との関係、日当たり、駐車計画などを確認しやすくなります。

注文住宅を建てたい方や、建売業者、アパート用地を探している事業者にとっては、検討しやすい状態になることがあります。

2. 建物の老朽化に関する不安を減らせる

古い建物が残っていると、雨漏り、シロアリ、傾き、設備不良、アスベスト、残置物、越境物などが問題になることがあります。

売主様としては「建物は古いので価値はない」と思っていても、売買契約上は建物の状態について説明責任が生じる場面があります。

更地にすることで、建物そのものに関する不具合や説明事項を減らせる可能性があります。

ただし、土地の地中埋設物、越境、擁壁、境界、土壌、給排水管などの問題は残ります。

解体すればすべてのリスクが消えるわけではありません。

3. 見た目の印象が良くなる

空き家が長期間放置されていると、雑草、外壁の劣化、屋根の傷み、雨樋の破損、庭木の越境などにより、第一印象が悪くなることがあります。

買主は現地を見た瞬間の印象で、物件に対する評価を大きく変えることがあります。

更地にすることで、すっきりとした印象になり、「この土地にどのような建物を建てられるか」を前向きに考えやすくなります。

特に住宅地では、管理されていない空き家よりも、更地の方が近隣への印象が良くなる場合もあります。

4. 早期売却につながる場合がある

古家付き土地の場合、買主は解体見積りを取得し、建築会社と相談し、総予算を確認してから購入判断をすることが多くなります。

そのため、検討期間が長くなることがあります。

一方、更地であれば、建築計画に進みやすいため、買主の意思決定が早くなることがあります。

特に、建売業者や不動産買取業者など、土地を仕入れて事業化する買主にとっては、更地の方が事業計画を立てやすい場合があります。

5. 空き家管理の負担を減らせる

空き家を所有している間は、定期的な換気、通水、庭木の管理、郵便物の確認、防犯対策、台風後の点検などが必要です。

遠方に住んでいる相続人の場合、空き家管理は大きな負担になります。

また、屋根材や外壁材の飛散、庭木の越境、害虫・害獣、火災、不法侵入などのリスクもあります。

建物を解体することで、こうした空き家特有の管理負担を軽減できる場合があります。

解体してから売るデメリット

1. 解体費用を先に負担しなければならない

解体してから売る最大のデメリットは、売却代金を受け取る前に解体費用を支払う必要があることです。

木造住宅であっても、建物の規模、前面道路の幅、重機の入りやすさ、近隣との距離、残置物の量、アスベストの有無、地下埋設物の有無などによって、解体費用は大きく変わります。

特に八王子市内では、高低差のある土地、旗竿地、狭い道路に面した土地、擁壁がある土地なども多く、単純な坪単価だけでは判断できないことがあります。

解体費用をかけたにもかかわらず、すぐに売れなければ、売主様の資金負担が重くなります。

2. 固定資産税が上がる可能性がある

住宅が建っている土地には、固定資産税・都市計画税の住宅用地の特例が適用されていることがあります。

建物を解体して更地にすると、この特例が使えなくなり、翌年度以降の固定資産税が上がる可能性があります。

特に、売却活動が長期化して年をまたぐ場合には注意が必要です。

「解体すれば売りやすくなる」と考えて先に更地にしたものの、想定より売却に時間がかかり、固定資産税の負担が増えてしまうケースがあります。

解体時期は、販売開始時期、売却見込み、固定資産税の課税時期を踏まえて判断する必要があります。

3. 再建築できない土地では価値が下がることがある

建物を解体する前に必ず確認すべきなのが、再建築の可否です。

古い建物が建っている土地でも、現在の建築基準法上の道路に適法に接していない場合、再建築ができないことがあります。

いわゆる「再建築不可」の土地です。

再建築不可の土地で建物を解体してしまうと、既存建物を利用する選択肢が消え、更地としての利用価値が大きく下がる可能性があります。

また、道路後退が必要な土地、セットバックが必要な土地、擁壁の安全性が問題になる土地、都市計画道路にかかる土地、がけ条例や宅地造成等に関する規制が関係する土地などもあります。

解体前に役所調査、道路調査、法令制限の確認を行うことが非常に重要です。

4. 建物付きだから買う買主を逃す可能性がある

古い建物であっても、リフォームして使いたい買主や、倉庫・作業場として利用したい買主、投資用として検討する買主がいる場合があります。

また、建物の雰囲気や庭の植栽を気に入る買主もいます。

売主様が「古いから価値がない」と判断して解体してしまうと、建物を活かしたい買主層を失う可能性があります。

特に、古民家風の建物、平家、広い庭付き住宅、駅から近い中古戸建などは、建物付きのまま売り出した方が反響を得られる場合もあります。

5. 税務上の特例に影響する場合がある

自宅を売却する場合や、相続した空き家を売却する場合には、譲渡所得の3,000万円特別控除などの税務上の特例が関係することがあります。

建物を取り壊してから土地だけを売る場合でも、一定の要件を満たせば特例を使える場合がありますが、期限や利用状況などの条件を外すと適用できなくなる可能性があります。

例えば、解体後に一時的に貸駐車場として使った場合や、解体から契約までの期間が長くなった場合などは注意が必要です。

税務上の判断は不動産会社だけで完結できないため、必要に応じて税理士や税務署にも確認することが大切です。

6. 地中埋設物や境界問題が表面化することがある

解体工事を行うと、古い浄化槽、井戸、コンクリートガラ、古い基礎、配管、瓦、廃材などが地中から出てくることがあります。

これらの撤去費用が追加で発生する場合があります。

また、解体によってブロック塀、フェンス、土留め、隣地との境界付近が見えるようになり、越境や境界不明が表面化することもあります。

買主にとっては更地の方が確認しやすい一方で、売主様にとっては隠れていた問題が明らかになる可能性があります。

そのため、解体前には境界確認、測量、越境物の確認、隣地との関係性の確認も重要です。

解体してから売った方がよいケース

解体してから売った方がよい可能性があるのは、主に次のようなケースです。

建物の老朽化が著しく、明らかに利用が難しい場合。

雨漏り、傾き、シロアリ、設備不良などがあり、建物としての評価がほとんど見込めない場合。

買主の多くが土地利用を前提にするエリアの場合。

建売業者や事業者の需要が見込める立地の場合。

空き家の管理負担が大きく、早めに建物リスクをなくしたい場合。

近隣への影響や防犯上の不安が大きい場合。

解体費用を売却価格に反映できる可能性が高い場合。

このようなケースでは、更地にした方が販売戦略として有効になることがあります。

解体せずに売った方がよいケース

一方で、解体せずに売った方がよいケースもあります。

再建築できるか不明な場合。

前面道路が建築基準法上の道路か確認できていない場合。

セットバックや道路後退の影響が大きい場合。

固定資産税の負担増が大きい場合。

解体費用を先に支払う資金的余裕がない場合。

建物を利用したい買主が見込める場合。

相続空き家の3,000万円控除など、税務上の特例確認が済んでいない場合。

売却価格と解体費用のバランスが取れない場合。

このような場合には、まず「古家付き土地」として販売し、買主の意向を見ながら「解体更地渡し」を条件にする方法もあります。

実務上おすすめしやすい進め方

実務上は、いきなり解体するのではなく、まずは次の順番で確認することをおすすめします。

まず、役所で道路、用途地域、建ぺい率、容積率、高度地区、防火指定、都市計画道路、埋蔵文化財、がけ条例、宅地造成等の規制などを確認します。

次に、法務局資料や現地確認により、境界、越境、接道、地積、地目、建物登記の有無を確認します。

そのうえで、解体費用の見積りを取得します。

さらに、建物付きで売る場合、更地で売る場合、解体更地渡しにする場合の3パターンで売却価格を比較します。

この比較をせずに解体してしまうと、「解体しなければよかった」という結果になることがあります。

特に相続不動産の場合は、相続登記、遺産分割協議、譲渡所得税、空き家控除、測量、残置物処分などが同時に関係するため、順番を間違えないことが大切です。

八王子エリアで特に注意したいポイント

八王子市内の不動産では、エリアによって土地条件が大きく異なります。

駅周辺の住宅地、山林に近いエリア、高低差のある住宅地、古い分譲地、私道に接する土地、旗竿地、擁壁のある土地など、物件ごとに確認すべき点が変わります。

例えば、高低差のある土地では、解体後に擁壁の状態が買主の大きな判断材料になります。

私道に接している土地では、通行・掘削承諾や道路持分の有無が重要になります。

古い住宅地では、境界標が見当たらない、ブロック塀が越境している、道路後退が必要になるといった問題もあります。

そのため、八王子で古家付き土地や空き家を売却する場合は、単に「解体する・しない」だけでなく、その土地が建築用地としてどのように評価されるかを先に確認する必要があります。

まとめ

解体してから売ることには、買主が検討しやすくなる、建物の老朽化リスクを減らせる、見た目の印象が良くなる、早期売却につながる可能性があるといったメリットがあります。

一方で、解体費用を先に負担する必要がある、固定資産税が上がる可能性がある、再建築不可の土地では価値が下がることがある、税務上の特例に影響する可能性があるなど、慎重に判断すべきデメリットもあります。

大切なのは、「古い建物だからすぐ解体」と決めつけないことです。

建物の状態、土地の法的条件、買主層、解体費用、固定資産税、税務上の特例、売却時期を総合的に見て判断する必要があります。

特に、相続した実家や長年空き家になっている不動産では、解体前の調査が非常に重要です。

解体してから後悔しないためにも、売却前に不動産会社へ相談し、建物付き売却、更地売却、解体更地渡しのどれが最も適しているかを比較することをおすすめします。

よくある質問(Q&A)

Q1. 古い家は解体してから売った方が高く売れますか?

必ず高く売れるとは限りません。

更地の方が買主にとって検討しやすくなる場合はありますが、解体費用や固定資産税の負担を考えると、売主様の手取りが増えるとは限りません。

建物付きのまま売る場合、更地で売る場合、解体更地渡しにする場合を比較して判断することが大切です。

Q2. 解体費用は売却時の経費になりますか?

売却のために直接必要な解体費用であれば、譲渡費用として扱える場合があります。

ただし、すべてのケースで自動的に認められるわけではないため、税務上の取扱いは税理士や税務署に確認することをおすすめします。

Q3. 解体すると固定資産税は上がりますか?

住宅が建っている土地には住宅用地の特例が適用されていることがあります。

建物を解体して更地になると、この特例が外れ、翌年度以降の固定資産税が上がる可能性があります。

売却が年をまたぐ場合には特に注意が必要です。

Q4. 再建築不可の土地でも解体してよいですか?

慎重に判断する必要があります。

再建築不可の土地で建物を解体してしまうと、既存建物を利用する選択肢がなくなり、土地の価値が大きく下がる可能性があります。

解体前に、前面道路が建築基準法上の道路か、接道要件を満たしているかを確認することが重要です。

Q5. 売買契約後に解体する方法はありますか?

あります。

売買契約時には建物を残したまま契約し、引渡しまでに売主側で解体して更地にする「解体更地渡し」という方法があります。

買主の希望を確認してから解体できるため、売主様が先に解体費用を負担するリスクを抑えやすい方法です。

Q6. 相続した実家は解体前に何を確認すべきですか?

相続登記、遺産分割協議、建物登記、再建築の可否、境界、残置物、解体費用、固定資産税、譲渡所得税、空き家の3,000万円控除などを確認する必要があります。

特に税務上の特例は、解体時期や売却時期によって影響を受ける場合があるため、早めに確認することが大切です。

👉 無料ご相談はこちらから https://cocoro-estate.com/contact

👉 お電話でのお問い合わせもお気軽にどうぞ。0120-213-156

👉 LINEでの気軽なご相談も可能です(対面させて頂いたお客様のみご希望の方はLINEでやり取りをさせて頂きます)

「八王子で売るならcocoro不動産」と思って頂ける様、誠心誠意お手伝いします。

★無料相談受付中|丁寧にご説明します!大手の様な機械的な対応ではなく、一人社長ならではの親身な対応が信条です。

八王子エリア専門でお一人お一人のお客様に合わせたご提案を致します。

お気軽にお問い合わせください!

本ブログ監修者

★柴田祐介(しばた ゆうすけ)

1981年生まれ。群馬県出身。大学卒業後、異業種を経て、その後不動産会社で八王子・町田・川崎にて16年間勤務。

在職期間中の2年間で、建築・デザイン専門学校にて認定単位取得後卒業。

〖保有資格〗
宅地建物取引士、二級建築士、2級FP技能士、秘書検定2級、既存住宅状況調査技術者、相続アドバイザー2級。