八王子不動産売買専門の株式会社cocoro不動産の柴田のブログです。

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角地緩和とは?

土地の販売図面や不動産広告で、「角地につき建ぺい率10%緩和」という記載を見かけることがあります。

この制度が、一般に「角地緩和」と呼ばれるものです。

角地緩和とは、一定の条件を満たす角敷地について、都市計画で定められた建ぺい率の上限に10%を加える制度です。

ただし、道路に二方向接していれば、すべての土地が自動的に角地緩和を受けられるわけではありません。

適用条件は特定行政庁ごとに定められているため、土地の所在地によって判断基準が異なります。

角地緩和は「建ぺい率」の緩和

建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合です。

例えば、敷地面積100平方メートル、建ぺい率40%の土地では、原則として建築面積40平方メートルまでの建物を建築できます。

この土地が角地緩和の対象になれば、建ぺい率は40%から50%となり、建築面積は最大50平方メートルまで確保できる可能性があります。

ここで注意したいのは、「建ぺい率が10%増える」という表現です。

正確には、40%の10%分である4%が増えるのではなく、建ぺい率の上限に10ポイント加算されます。

つまり、40%なら50%、50%なら60%になるという考え方です。

なぜ角地は緩和されるのか

建ぺい率は、敷地内に一定の空地を確保し、採光、通風、防火、避難などの市街地環境を保つために設けられています。

一方、角地は二方向以上が道路などの空地に面しているため、中間画地と比較して開放性が高く、延焼防止や避難の面でも有利な場合があります。

そのため、一定の条件を満たす角敷地については、建ぺい率を加算できる仕組みになっています。

八王子市における角地緩和の条件

八王子市では、敷地周辺の3分の1以上が道路、公園、広場、川などに接していることが前提です。

そのうえで、主に次のいずれかに該当する必要があります。

一つ目は、二つの道路が120度未満の角度で交わる角敷地です。

一般的な十字路や丁字路の角にある土地が該当する可能性がありますが、道路の種類や現況によっては対象外になることがあります。

二つ目は、それぞれ幅員8メートル以上の道路に挟まれ、道路境界線同士の間隔が35メートルを超えない敷地です。

いわゆる角地でなくても、二方向の道路に挟まれた敷地が緩和対象になる場合があります。

三つ目は、公園、広場、川などに接する敷地や、前面道路の反対側に公園などがある敷地で、角敷地に準ずると認められるものです。

したがって、見た目が角地であるかどうかだけでなく、敷地周長、道路幅員、道路の交差角度、道路種別、公園等との位置関係を総合的に確認する必要があります。

二項道路に接している場合の注意点

八王子市の基準では、建築基準法第42条第2項の道路、いわゆる二項道路についても注意が必要です。

二項道路は、原則として道路中心線から2メートル後退した位置が道路境界線とみなされます。

この後退部分を道路状に整備しない場合など、一定のケースでは角地緩和の判定に利用できないことがあります。

また、セットバック部分は建築敷地として利用できないため、登記簿上の土地面積と、建ぺい率計算に使用する有効敷地面積が一致しない場合があります。

「角地緩和で建ぺい率が増えるから建物を大きくできる」と考えていても、セットバックによって敷地面積が減り、想定ほど建築面積を確保できないケースもあります。

角地緩和と隅切りは別の制度

角地では、建ぺい率の緩和とは別に、隅切りが必要になる場合があります。

東京都建築安全条例では、それぞれ幅員6メートル未満の道路が交わる角敷地について、一定の場合を除き、角部分を道路状に整備することが求められています。

具体的には、敷地の角を頂点として、長さ2メートルの底辺を持つ二等辺三角形状の部分を道路状に整備する取扱いです。

角地緩和は建築可能な面積を増やす制度ですが、隅切りは交差点の見通しや車両の通行安全を確保するための制度です。

両者は目的も根拠も異なるため、分けて確認しなければなりません。

建ぺい率が増えても建物全体が大きくなるとは限らない

角地緩和によって増えるのは、原則として建ぺい率です。

容積率が同時に増えるわけではありません。

例えば、建ぺい率40%、容積率80%の土地が角地緩和によって建ぺい率50%になっても、延床面積の上限は原則として容積率80%のままです。

さらに、実際の建築計画では、道路斜線、北側斜線、高度地区、日影規制、壁面後退、地区計画、風致地区、最低敷地面積などの制限も確認する必要があります。

角地緩和を受けられても、高さや配置の制限によって、希望する間取りが実現できない場合があります。

防火上の緩和と併用できる場合もある

敷地が防火地域や準防火地域にあり、建物が一定の耐火性能を満たす場合には、角地緩和とは別の建ぺい率緩和が適用されることがあります。

条件を満たせば、角地緩和と防火上の緩和を併用できる可能性もあります。

ただし、防火地域の指定、建物構造、用途、建築計画によって判断が変わるため、設計者や建築指導担当部署への確認が必要です。

不動産売買では何を確認するべきか

角地の土地を購入するときは、販売図面に「角地緩和あり」と書かれているだけで判断してはいけません。

少なくとも、次の点を確認する必要があります。

・二方向の通路が建築基準法上の道路に該当するか

・敷地周長の3分の1以上が道路等に接しているか

・二つの道路の交差角度が基準を満たしているか

・セットバックや隅切りが必要か

・公図、測量図、現況の道路境界が一致しているか

・地区計画や風致地区など、別の制限がないか

・既存建物が角地緩和を前提として建築されているか

特に中古戸建では、建築確認時には角地緩和が適用されていても、その後の敷地分割、道路状況の変更、増改築などによって、現在の状態と確認済証の内容が一致していない場合があります。

売却時には、建築確認台帳、確認済証、検査済証、測量図、道路種別などを確認し、買主に正確に説明することが重要です。

角地だから必ず資産価値が高いとは限らない

角地は、日当たり、通風、開放感、建築計画の自由度などから評価されやすい傾向があります。

一方で、道路に面する範囲が広いため、外構工事費が増えやすく、車両の騒音や通行人の視線、防犯面などが気になる場合もあります。

また、隅切りやセットバックによって、有効に使える敷地面積が小さくなることもあります。

角地という名称だけで価値を判断するのではなく、建築可能な建物の大きさ、道路の交通量、方位、地形、接道状況などを総合的に評価する必要があります。

よくあるご質問

Q.二つの道路に接していれば必ず角地緩和を受けられますか?

いいえ。

二方向に接していても、道路種別、敷地周長、交差角度などが基準を満たさなければ、角地緩和は適用されません。

Q.建ぺい率50%の土地は、角地なら60%になりますか?

角地緩和の条件を満たせば、原則として60%になる可能性があります。

ただし、地区計画や風致地区などで別の上限が定められている場合は、その制限も確認が必要です。

Q.角地緩和を受ければ、延床面積も増えますか?

必ずしも増えません。

角地緩和は建ぺい率の緩和であり、容積率が増える制度ではありません。

Q.購入前に角地緩和の適用を確定できますか?

道路種別、測量図、敷地形状などを確認したうえで、設計者や行政の建築指導担当部署に事前相談する方法があります。

建築会社の参考プランだけでなく、行政上の根拠まで確認することが重要です。

まとめ

角地緩和とは、一定の条件を満たす角敷地について、建ぺい率を10ポイント加算できる制度です。

ただし、見た目が角地であっても、必ず適用されるとは限りません。

八王子市では、敷地周長の3分の1以上が道路等に接していることに加え、道路の交差角度、幅員、道路間隔、公園等との位置関係などが判断基準になります。

土地の購入、売却、建替えを検討するときは、「角地」という表示だけで判断せず、道路種別、セットバック、隅切り、建ぺい率、容積率、地区計画などを一体で確認することが大切です。

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【本ブログ監修者】

株式会社cocoro不動産 代表取締役
★柴田祐介(しばた ゆうすけ)

1981年生まれ。

大手不動産会社にて、八王子・町田・新百合ヶ丘など多摩地区を中心に、約17年間不動産売買に従事。

現在は八王子市を中心に、不動産売却・購入・相続・空家などのご相談に、代表自ら最初から最後まで直接対応しています。

【保有資格】宅地建物取引士/二級建築士/2級FP技能士/相続アドバイザー2級/既存住宅状況調査技術者/秘書検定2級

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