東浅川町の土地売却|平坦地と高低差のある土地で何が違う?
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八王子市東浅川町で土地の売却を考える際、価格や売りやすさを左右する重要なポイントの一つが**「土地の高低差」**です。
同じ東浅川町、同じ駅距離、同じくらいの土地面積であっても、道路とほぼ同じ高さの平坦な土地と、道路や隣地との間に高低差がある土地とでは、買主が土地購入後に負担する費用や建築計画の自由度が大きく異なることがあります。
特に高低差のある土地では、単純に「擁壁があるから価格が下がる」「平坦地だから問題ない」と判断することはできません。
重要なのは、
①なぜ高低差があるのか
②どのような造成が行われているのか
③擁壁は誰の所有物なのか
④現在の擁壁を建替え後も利用できるのか
⑤排水や道路との関係に問題がないか
まで確認することです。
東浅川町の土地売却について、実務上どこを確認する必要があるのか詳しく解説します。
■東浅川町は場所によって土地条件がかなり違う
東浅川町は、JR高尾駅や京王高尾線狭間駅などを利用できる住宅地が広がっていますが、町内の土地条件は一様ではありません。
道路とほぼ同じ高さの比較的平坦な住宅地がある一方、場所によっては道路から敷地が上がっている土地、周囲との高低差がある土地、擁壁によって宅地が形成されている土地などもあります。
実際、八王子市が公表している東浅川町周辺の地形図でも、地域によって標高や地形が変化していることが確認できます。
つまり、
「東浅川町だから坪単価はいくら」
という考え方だけでは、土地の適正価格を判断できません。
土地の形状、道路との高さ、擁壁、造成状況などを一筆ごとに確認する必要があります。
■平坦地が評価されやすい理由
一般的な住宅用地では、道路と敷地の高さがほぼ同じ平坦地は、買主にとって建築計画を立てやすい傾向があります。
主な理由は、
- 建物配置を考えやすい
- 駐車場を造りやすい
- 外構工事費を抑えやすい
- 玄関までの階段が不要になりやすい
- 擁壁工事が必要になる可能性が低い
- 建築会社が建築費を算出しやすい
ことです。
特に土地を購入して注文住宅を建築する買主は、
土地代+建物代+造成費+外構費
という総額で購入を判断します。
そのため土地価格が多少高くても、造成費や擁壁工事などの追加費用が少ない土地の方が購入しやすいケースがあります。
■ただし「平坦地=問題なし」ではない
ここは非常に重要です。
高低差がないから安全、平坦だから土地調査は簡単、とは限りません。
例えば道路よりわずかに敷地が低いだけでも、大雨の際には道路側から雨水が流れ込みやすくなる場合があります。
東浅川町では過去に、雨水流入、道路冠水、がけ崩れ、土砂流出などが発生した地点について八王子市が記録を公開しています。
もちろん、東浅川町全体が危険という意味ではありません。
過去の被害履歴は番地ごとに異なるため、売却する土地そのものについて確認することが重要です。
平坦地の場合でも、
- 道路との高さ
- 雨水排水
- 周辺道路の勾配
- 浸水履歴
- ハザードマップ
- 地盤状況
などは確認しておきたいポイントです。
■高低差のある土地は「どこに高低差があるか」が重要
土地の高低差にはいくつかのパターンがあります。
①道路より敷地が高い土地
東浅川町でも見られる土地形状の一つです。
道路から階段を上がって玄関へ入るような住宅が典型例です。
このタイプでは、
道路 → 擁壁 → 宅地
という構成になっていることがあります。
日当たりやプライバシーなどのメリットがある一方、売却時には擁壁の状態を確認することが非常に重要です。
また建替えの際、駐車場を設けるために擁壁を一部撤去して掘削するなど、追加工事が必要になることもあります。
■道路より土地が低い場合も注意が必要
反対に、
道路より敷地が低い土地
もあります。
この場合に確認したいのが排水です。
道路から敷地へ雨水が流れ込みやすい構造になっていないか、敷地内の雨水をどのように排水しているのか確認する必要があります。
また道路との高低差によっては、
- 車両の出入り
- 駐車場勾配
- 建物基礎
- 玄関へのアプローチ
- 土留め
などの工事費が増えることがあります。
■最も注意したいのが「擁壁」
高低差のある土地では、査定時に必ず確認したいのが擁壁です。
単に、
「コンクリートの壁がある」
というだけでは判断できません。
確認する項目は多岐にわたります。
・擁壁の高さ
・擁壁の構造
・築造時期
・造成許可の有無
・検査済証等の資料の有無
・ひび割れ
・傾き
・膨らみ
・水抜き穴
・排水状況
・基礎部分
・擁壁の所有者
・境界との位置関係
ここまで確認して初めて、土地購入後のリスクをある程度判断できます。
■古い擁壁は「現在建っている」ことと「再利用できる」ことは別
中古住宅の売却で特に注意したい点です。
現在その擁壁の上に住宅が建っているからといって、
「建替え時にもその擁壁をそのまま利用できる」
とは限りません。
例えば古い擁壁の場合、
- 確認できる図面がない
- 構造計算書が残っていない
- 工事記録がない
- 造成許可資料が確認できない
- 現在の技術基準との関係が不明
というケースがあります。
そのため買主側の建築会社から、
「既存擁壁を利用できるか確認してください」
と言われることがあります。
場合によっては、
擁壁の造り直しを前提として建築計画を考える
こともあります。
■擁壁を造り直すと土地価格への影響が大きくなる
高低差のある土地で売却価格に大きな影響を与えるのが、擁壁工事費です。
擁壁工事では単純にコンクリートを造り直すだけではありません。
例えば、
既存擁壁撤去
↓
残土搬出
↓
掘削
↓
基礎工事
↓
新設擁壁施工
↓
埋戻し
↓
転圧
↓
排水設備
↓
外構復旧
といった工程が必要になる場合があります。
工事条件によっては重機の搬入も必要です。
敷地が狭かったり前面道路が狭かったりすると、施工条件によって費用がさらに変わります。
そのため土地査定では、
「土地そのものの相場」だけではなく、購入者が負担する造成費まで考える
ことが重要になります。
■擁壁が隣地との境界にある場合はさらに注意
道路側だけでなく、
隣地との間に高低差がある土地
もあります。
この場合、
「この擁壁は誰のものなのか」
を確認することが重要です。
例えば、
自分の敷地内に擁壁がある
隣地側に擁壁がある
境界線上に擁壁がある
境界が不明確
では扱いがまったく違います。
古くからの住宅地では、現況だけでは擁壁と境界の関係が分からないケースもあります。
土地売却前に、
確定測量図、地積測量図、境界標、造成図面
などを確認しておくと売却が進めやすくなります。
■高低差のある土地では「盛土か切土か」も重要
もう一つ専門的に確認したいのが、
その宅地がどのように造られた土地なのか
という点です。
山や斜面を削って造った土地を「切土」、土を盛って造った土地を「盛土」といいます。
実際の造成地では、
切土と盛土が一つの敷地内に混在している
場合もあります。
そのため購入者側から地盤について質問されることもあります。
東京都では既存盛土等の位置について「既存盛土等分布マップ」を公開しています。
ただし、マップに掲載されているかどうかだけで個々の土地の安全性を判断することはできません。
造成履歴、現況、地盤調査などを総合的に確認する必要があります。
■八王子市全域が盛土規制法の規制区域
土地売却時に知っておきたい重要な制度が盛土規制法です。
八王子市では、市内全域が「宅地造成等工事規制区域」に指定されており、2024年7月31日から規制が開始されています。
新たに一定規模以上の盛土、切土、擁壁工事などを行う場合には、許可等が必要になることがあります。
また東京都も、規制区域内では一定規模以上の盛土・切土等について許可または届出が必要になることを案内しています。
したがって高低差のある土地を購入する買主が、
「擁壁を壊して造成し直したい」
と考えている場合には、現在の状態だけでなく、
建替え・造成時にどのような手続きが必要になるのか
まで確認する必要があります。
■東浅川町の一部では風致地区にも注意
東浅川町では、もう一つ土地によって確認しておきたい規制があります。
八王子市の「多摩陵風致地区」は、東浅川町の一部にも指定されています。
風致地区では、良好な自然的景観を維持する目的から、
- 建築物の新築
- 増築
- 宅地造成
- 土地の形質変更
- 木竹の伐採
などについて制限や許可が必要になる場合があります。
つまり、
東浅川町という町名だけで規制を判断することはできません。
必ず売却する土地の所在地ごとに確認する必要があります。
■高低差があるから土地価格が安いとは限らない
ここも誤解されやすいところです。
高低差がある土地だから、
必ず価格が安くなるわけではありません。
例えば道路より敷地が高い土地には、
- 道路からの視線が入りにくい
- 眺望を確保しやすい
- 日当たりを確保しやすい
などのメリットがある場合があります。
一方、問題になるのは、
購入者が負担する追加工事費を予測できないこと
です。
擁壁をそのまま利用できるのか分からない。
造成費が500万円なのか1,000万円なのか分からない。
建築会社によって回答が違う。
このような状態になると、購入者は土地価格そのものではなく、
「総額が読めないリスク」
を警戒します。
これが売却を難しくする大きな原因です。
■だから売却前の調査が重要
高低差のある土地ほど、
売却活動を始める前の調査
が重要です。
具体的には、
- 現地で高低差を確認
- 道路との高さを確認
- 擁壁の位置・構造を確認
- 境界との関係を確認
- 過去の造成資料を調査
- 盛土規制法を確認
- ハザード情報を確認
- 必要に応じて建築会社・土地家屋調査士等へ確認
という流れです。
これらを整理したうえで販売すれば、買主から質問を受けた際にも具体的に説明できます。
■「擁壁があるので安く査定します」だけでは不十分
土地査定でありがちなのが、
「高低差があります」
「擁壁があります」
「造成費がかかります」
という理由だけで価格を下げてしまうことです。
しかし、本来確認すべきなのは、
その擁壁が本当に問題なのか
です。
既存擁壁を利用できる可能性がある土地と、全面的な造り直しが必要になる可能性が高い土地では、購入者の負担は大きく異なります。
逆に、平坦地であっても、
- 冠水
- 排水
- 境界
- 接道
- 地盤
- 埋設物
など別の問題がある場合もあります。
土地査定では、
見た目の平坦・傾斜だけではなく、「購入者がこの土地に家を建てるときに何が問題になるか」を考えること
が重要です。
■東浅川町の土地売却では「建築できる状態まで想像する」
東浅川町の土地を売却するとき、売主側から見ると、
「今まで普通に住んでいた土地」
です。
しかし買主は違います。
買主が見ているのは、
「この土地を購入して、自分たちの家を建てられるか」
という点です。
そのため、
道路との高低差
擁壁
造成
排水
境界
盛土・切土
建築規制
ハザード情報
を一つずつ整理していく必要があります。
特に高低差のある土地では、土地そのものの価格以上に、
「購入後にいくら必要になるのか」
が成約価格を左右します。
東浅川町で土地を売却する場合には、単純な坪単価比較ではなく、現地状況、法令、造成履歴、擁壁、建築計画まで確認したうえで価格を検討することが大切です。
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★監修者プロフィール

柴田祐介(しばた ゆうすけ)
1981年生まれ。
大手不動産会社にて八王子・町田・新百合ヶ丘など多摩地区を中心に約17年間、不動産売買仲介業務に従事。
建築・住宅に関する知識を活かし、土地・戸建て・マンションの売却だけでなく、道路、擁壁、境界、建築法規、相続など複雑な不動産についても調査・提案を行っています。
宅地建物取引士、二級建築士、2級FP技能士、相続アドバイザー二級、秘書検定2級、既存住宅状況調査技術者