八王子不動産売買専門の株式会社cocoro不動産の柴田のブログです。

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不動産査定は「地元不動産屋」に頼むのが一番良い理由

不動産を売却しようと考えたとき、多くの方が最初に行うのが「不動産査定」です。

最近では、大手不動産会社への査定依頼だけでなく、インターネットの一括査定サイトやAI査定など、さまざまな方法で簡単に査定価格を知ることができるようになりました。

しかし、土地・戸建て・マンションなどの不動産を実際に売却することを前提として考えるのであれば、私は「その地域を日常的に扱っている地元の不動産会社」に一度は査定を依頼することをおすすめします。

なぜなら、不動産の価格は単純に「駅から何分」「土地何坪」「築何年」という数字だけで決まるものではないからです。

特に土地や戸建ての場合、

・道路の状態
・土地の高低差
・擁壁
・地形
・周辺住宅の特徴
・学区
・地域の人気
・買主層
・建築会社の動き
・近隣で現在販売されている競合物件

など、多くの要素が価格に影響します。

今回は、不動産査定を地元の不動産会社へ依頼するメリットについて、実際の不動産売却の現場という視点から詳しく解説します。

そもそも「査定価格」とは何なのか

最初に理解していただきたいのは、不動産会社が提示する査定価格は「その金額で必ず売れる価格」ではないということです。

査定価格とは、

「現在の不動産市場で売却活動を行った場合、おおむねこの程度の価格で成約する可能性がある」

という予測価格です。

不動産会社は、

・周辺の成約事例
・現在販売されている物件
・公示地価
・基準地価
・路線価
・土地面積
・建物面積
・築年数
・駅距離
・道路条件
・用途地域
・市場動向

などを確認しながら査定を行います。

国土交通省の「不動産情報ライブラリ」でも、実際の不動産取引価格や成約価格、地価公示、都市計画、防災情報などを確認することができます。

つまり、不動産価格を判断するための「データ」自体は以前よりかなり充実しています。

それでも、不動産会社によって査定価格が違うのはなぜでしょうか。

理由は、そのデータを「どう読み取るか」が会社や担当者によって違うからです。

同じ成約事例を見ても査定価格は変わる

例えば、近所で土地が4,000万円で売れていたとします。

一見すると、

「それなら自分の土地も4,000万円くらいでは?」

と思うかもしれません。

しかし実際には、

隣の土地は南道路だった。

こちらは北道路だった。

隣の土地は整形地だった。

こちらは旗竿地だった。

隣の土地には高低差がなかった。

こちらには擁壁があった。

隣の道路は幅員6mだった。

こちらは4m未満だった。

このような違いだけでも、市場での評価は変わります。

さらに、

「その土地が売れた当時と現在で市場が変化している」

可能性もあります。

そのため、査定で重要なのは単純に近所の成約価格を探すことではありません。

その成約事例と査定する不動産を比較し、どの程度プラス・マイナスするべきなのかを判断すること

が非常に重要なのです。

この「補正」の精度に、地域経験の差が表れやすくなります。

地元の不動産会社は「町単位」の相場を知っている

不動産相場は、市区町村単位ではありません。

場合によっては、同じ町内でも価格差があります。

例えば八王子市だけを見ても、

八王子駅周辺、西八王子駅周辺、高尾、めじろ台、みなみ野、七国、長房町、散田町、台町、東浅川町、元八王子町などでは、それぞれ住宅地としての特徴が違います。

さらに同じ地域でも、

駅に近い場所。

平坦な場所。

坂の上。

道路幅員が広い場所。

区画整理された住宅地。

昔から形成された住宅地。

バス便が中心となる住宅地。

こうした違いがあります。

不動産を日常的に扱っている地元の会社であれば、

「この道路より東側のほうが問い合わせが多い」

「この分譲地は中古戸建を探している方が多い」

「この価格帯を超えると問い合わせが急に減る」

といった、インターネットの統計データだけでは把握しづらい市場感覚を持っていることがあります。

この情報は査定価格を考えるうえで非常に重要です。

「売出価格」ではなく「成約価格」を見ることが重要

不動産査定で特に注意したいのが、インターネットに掲載されている販売価格です。

例えば近所で、

4,980万円
5,180万円
5,280万円

という物件が販売されていれば、

「この辺りは5,000万円くらいなんだ」

と思うかもしれません。

しかし、それはあくまでも「売主が希望している販売価格」です。

実際に売れた価格とは限りません。

不動産査定で重要なのは、

「いくらで売りに出ているか」

だけではなく、

「最終的にいくらで成約したのか」

を見ることです。

さらに、

4,980万円で販売開始
↓
4,780万円へ値下げ
↓
4,580万円へ値下げ
↓
4,450万円で成約

というケースもあります。

この場合、「4,980万円の物件があった」という情報だけを見ると相場を誤解します。

地元で継続的に物件を追っている会社であれば、このような価格変更の経過まで把握していることがあります。

地元業者は「現在の競合物件」を把握しやすい

査定するときには過去の成約事例だけではなく、現在売りに出ている物件も非常に重要です。

なぜなら、不動産を売却するとき、買主は必ず他の物件と比較するからです。

例えば査定する戸建てが4,500万円だったとしても、近所に、

築年数が新しい
土地が広い
駅に近い
道路条件が良い

4,480万円の戸建てが販売されていれば、販売戦略を考え直す必要があります。

逆に競合物件がほとんどなければ、少し強気な価格から販売できる可能性もあります。

地元で日常的に物件を扱っている不動産会社ほど、

「今、何が売りに出ているのか」

「どの物件が長く売れていないのか」

「最近どの価格帯が動いているのか」

を把握しやすくなります。

土地や戸建ては「現地」を見ないと分からない

特に土地や戸建てでは、現地確認が重要です。

例えば査定する土地が50坪だったとします。

土地面積だけを見ると非常に条件が良く見えるかもしれません。

しかし現地へ行くと、

道路より敷地が2m高い。

古い擁壁がある。

擁壁が二段になっている。

前面道路が狭い。

セットバックが必要。

隣地から越境物がある。

水道管が細い。

敷地形状が悪い。

道路と宅地の境界が分かりにくい。

といった問題が見つかることがあります。

これらは、査定価格だけでなく「誰が買える土地なのか」という市場性にも影響します。

そのため土地や戸建てでは、机上査定だけで価格を決めるのではなく、最終的には現地を確認することが非常に重要です。

八王子市では特に「高低差・道路・擁壁」の確認が重要

八王子市は非常に広く、地域によって土地条件が大きく異なります。

平坦な住宅地もあれば、丘陵地を造成した住宅地もあります。

そのため、

・擁壁
・造成地
・高低差
・道路種別
・道路幅員
・セットバック
・宅地造成
・土砂災害警戒区域
・市街化区域、市街化調整区域
・地区計画

などを確認する場面も少なくありません。

例えば同じ50坪の土地でも、

そのまま建築しやすい土地と、

擁壁の再構築や造成工事を検討しなければならない土地では、

買主が負担する費用が大きく異なります。

当然、その費用は土地価格にも影響します。

こうした土地特有の条件を理解せず、

「近所が坪100万円だから、この土地も坪100万円」

という査定をしてしまうと、現実の市場価格から離れてしまう可能性があります。

地元不動産会社は「誰が買うか」をイメージしやすい

査定価格を考えるとき、

「この不動産はいくらなのか」

だけを考えるのでは十分ではありません。

重要なのは、

「誰ならこの不動産を買うのか」

という視点です。

例えば土地であれば、

注文住宅を建てたい一般のお客様なのか。

建売住宅を建築する不動産会社なのか。

隣地所有者なのか。

アパート建築を考える投資家なのか。

土地の条件によって買主は変わります。

戸建てでも、

子育て世帯なのか。

住み替え層なのか。

リフォーム前提の買主なのか。

建物を解体して土地として購入する人なのか。

によって価格評価が変わります。

地域の購入希望者と日常的に接している地元の不動産会社であれば、

「この地域ではどのような人が家を探しているのか」

を把握しやすくなります。

これは、査定価格だけでなく販売戦略にも直結します。

建売業者・買取業者の動きを知っていることも強み

土地や古い戸建てを売却する場合、不動産会社や建売業者が買主になることもあります。

ここでも地域情報が重要です。

建売会社にはそれぞれ、

「この地域は積極的に買いたい」

「この駅なら徒歩15分以内」

「土地面積はこのくらいまで」

「この価格帯なら購入したい」

といった仕入れ基準があります。

また、その仕入れ基準は常に同じではありません。

在庫状況によって、

「今月は積極的に買っている」

という会社もあれば、

「現在は在庫が多いため仕入れを抑えている」

という会社もあります。

地域で継続的に取引している不動産会社は、このような買主側の動きも把握しやすくなります。

大手不動産会社より地元業者のほうが必ず良いのか

ここは誤解してほしくないところです。

私は、

「大手不動産会社は良くない」

と言っているわけではありません。

大手には、

ブランド力
店舗網
組織力
広告力
顧客情報

などの強みがあります。

また地元の不動産会社でも、会社によって経験や知識には大きな差があります。

重要なのは「会社の大きさ」だけで判断しないことです。

不動産査定では、

その物件がある地域について、担当者がどこまで具体的に説明できるか

を見ることが重要です。

「高い査定額」を出した会社が良い会社ではない

複数の不動産会社へ査定を依頼すると、

A社 4,200万円
B社 4,500万円
C社 5,000万円

というように査定価格が違うことがあります。

売主様からすると、当然5,000万円という査定が魅力的に見えます。

しかし重要なのは、

「一番高い金額を提示した会社」

ではありません。

なぜ5,000万円なのかを説明できる会社

です。

査定価格には保証がありません。

高い査定価格を提示して媒介契約を取得し、その後売れなければ値下げを提案することも理論上は可能です。

だからこそ、

「査定価格はいくらです」

だけではなく、

「この価格になる理由は何ですか」

「どの成約事例と比較しましたか」

「どのくらいの販売期間を想定していますか」

「この価格で売れなかった場合はどのように判断しますか」

まで確認することが大切です。

良い地元不動産会社を選ぶ5つのポイント

地元の会社であればどこでも良いわけではありません。

査定を依頼した際には、次の点を確認してみてください。

①査定価格の根拠を説明できるか

「この辺は人気ですから」

だけでは十分ではありません。

成約事例、競合物件、土地条件、建物状態など具体的な説明があるか確認しましょう。

②デメリットも説明してくれるか

良い不動産会社は、物件の良い部分だけではなく、

道路
境界
越境
擁壁
高低差
建物状態

など、売却に影響しそうな問題についても説明します。

③地域の売却事例を理解しているか

単に会社が近所にあるだけではなく、その地域の不動産売買を実際に扱っているかが重要です。

④査定価格だけでなく販売方法まで説明してくれるか

査定は売却のスタート地点です。

「いくらです」だけではなく、

どの価格から売り出すのか。

どの買主層を狙うのか。

どのように広告するのか。

いつ価格を見直すのか。

という販売戦略まで説明できる会社を選びましょう。

⑤担当者を信用できるか

不動産売却は数か月かかることも珍しくありません。

さらに契約後には、

測量
境界
住宅ローン
建物調査
残置物処分
登記
引渡し

などさまざまな手続きがあります。

そのため、最終的には「この担当者に任せられるか」ということも非常に重要です。

地元不動産会社の本当の強みは「情報量」より「解像度」

現在はインターネットを使えば、全国どこにいても不動産価格情報を調べることができます。

その意味では、

「地元業者だけが特別な価格データを持っている」

という時代ではありません。

しかし同じデータを見ても、

「なぜこの物件はこの価格で売れたのか」

まで理解できるかどうかは別問題です。

私は地元不動産会社の本当の強みは、

情報の量ではなく、その地域を見る「解像度」

だと思っています。

道路一本。

坂の上と下。

造成地と旧来住宅地。

同じ駅徒歩10分。

同じ50坪。

同じ築20年。

数字だけを見ると同じような不動産でも、実際の市場評価は違うことがあります。

この違いを一つずつ確認していくことが、精度の高い査定につながります。

まとめ|不動産査定は「地域を知っている人」に見てもらう

不動産査定では、単に高い金額を提示してもらうことが目的ではありません。

本当に重要なのは、

「実際にいくらなら売れる可能性があるのか」

「どのような売り方をすればよいのか」

を知ることです。

そのためには、

過去の成約事例だけではなく、

現在の競合物件。

購入希望者の動き。

土地の特徴。

道路条件。

建物状態。

地域特有の事情。

まで総合的に判断する必要があります。

特に八王子市のように、駅前・平坦地・丘陵地・造成住宅地・昔からの住宅地など、地域によって土地条件が大きく異なるエリアでは、「八王子市の平均相場」だけで不動産を判断することはできません。

不動産売却を考えたときは、一括査定や大手不動産会社だけで判断するのではなく、

その地域で実際に不動産売買を行っている地元の不動産会社にも、一度物件を見てもらうことをおすすめします。

査定価格そのものより、

「なぜこの価格なのか」

をきちんと説明してくれる担当者を選ぶこと。

それが、不動産売却で後悔しないための大切な第一歩です。

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〖本ブログ監修者〗

★柴田祐介(しばた ゆうすけ)1981年生まれ。

大手不動産会社にて、八王子・町田・新百合ヶ丘など多摩地区を中心に約17年間、不動産売買仲介に従事。

これまで多くの不動産売却・購入・相続不動産の相談を担当し、現在は八王子市を中心に地域密着で不動産売却をサポートしています。

〖保有資格〗
宅地建物取引士、二級建築士、2級FP技能士、相続アドバイザー二級、秘書検定2級、既存住宅状況調査技術者。

#不動産売却 #八王子地域のブログ

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