八王子不動産売買専門の株式会社cocoro不動産の柴田のブログです。

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【八王子市で増えている空き家問題と売却のポイント】

八王子市で空き家のご相談が増えています。

背景には、親世代が施設へ入所した後の実家、相続後に使い道が決まらない家、遠方に住む相続人が管理できない家、築年数が古く売却判断を先送りしている家など、さまざまな事情があります。

全国的にも空き家は増加傾向にあり、総務省の令和5年住宅・土地統計調査では、全国の空き家数は900万2千戸、空き家率は13.8%で過去最高となっています。

八王子市でも空き家対策は重要な住宅施策の一つになっており、令和6年度の空き家実態調査では、調査対象家屋4,737棟のうち3,036棟が空き家と判定されています。

空き家は、ただ「使っていない家」というだけではありません。

時間の経過とともに建物の劣化、草木の繁茂、害虫・害獣の発生、防犯上の不安、近隣への迷惑、資産価値の低下など、複数の問題が同時に進行していきます。

特に八王子市は、市街地、丘陵地、旧分譲地、駅徒歩圏、バス便エリア、敷地の高低差がある住宅地など、地域によって不動産の特徴が大きく異なります。

そのため、空き家を売却する際は、単に査定価格だけを見るのではなく、「建物を残して売るのか」「解体して売るのか」「再建築に問題はないか」「境界や道路に問題はないか」まで確認することが重要です。

八王子市で空き家問題が起きやすい理由

八王子市は戸建住宅が多く、昭和から平成初期にかけて開発された住宅地も多く存在します。

当時購入された所有者が高齢となり、相続や施設入所をきっかけに空き家化するケースが増えています。

また、相続人が八王子市外や遠方に住んでいる場合、定期的な換気、庭木の手入れ、郵便物の確認、雨漏りや給湯器配管の点検などが難しくなります。

最初は「そのうち片付けよう」「いつか売ろう」と思っていても、数年経過すると建物の傷みが進み、売却前に必要な対応が増えてしまうことがあります。

さらに、空き家は所有者だけの問題ではなく、近隣環境にも影響します。

八王子市の令和6年度調査でも、管理不全な空き家、管理不全空家等程度、特定空家等程度と判定された建物が確認されています。

つまり、行政としても「空き家を放置しないこと」「早めに活用や処分を考えること」が重要な課題になっているのです。

空き家を放置する主なリスク

空き家を放置すると、まず建物の劣化が急速に進みます。

人が住んでいない家は、窓の開閉や換気がされず、湿気がこもりやすくなります。

雨漏り、床の沈み、シロアリ被害、給排水管の劣化、外壁や屋根の傷みなどが進行すると、買主から見た印象も悪くなり、売却価格にも影響します。

また、庭木や雑草が伸びると、隣地への越境、害虫の発生、ゴミの不法投棄、防犯上の不安につながることがあります。

特に夏場は草木、蜂の巣、害獣の住み着きなどの相談が増えやすく、冬場は給湯器配管の凍結・破裂なども注意が必要です。

法律面でも注意が必要です。

空家等対策特別措置法は令和5年12月13日に改正法が施行され、管理不全空家等や特定空家等への対応がより重要になっています。

国土交通省の関連情報でも、空家の除却等を促進するための固定資産税等に関する措置や、空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除が示されています。

空き家は「持っていればいつか使える資産」と考えがちですが、管理費、固定資産税、火災保険、庭木の手入れ、建物修繕、解体費用などを考えると、実際には年々負担が増えることもあります。

売却前に確認すべきポイント

空き家を売却する際、最初に確認すべきなのは「建物の価値が残るか」「土地として売るべきか」です。

築年数が古くても、室内状況が良く、雨漏りや大きな傾きがなく、リフォームで再利用できる場合は、中古戸建として販売できる可能性があります。

一方で、建物の傷みが大きい場合や、買主が解体前提で検討するような物件では、古家付き土地として売る方が現実的なケースもあります。

ただし、すぐに解体すればよいとは限りません。

解体して更地にすると、建物の状態を気にしなくてよい反面、固定資産税の住宅用地特例の扱いや、買主層、土地の見え方、解体費用の負担などを総合的に判断する必要があります。

また、八王子市の不動産売却では、道路付け、接道義務、私道持分、セットバック、境界標の有無、越境物、擁壁、高低差、下水・ガスの引込状況なども重要です。

特に古い住宅地では、現地を見ただけでは分からない法的・技術的な問題が隠れていることがあります。

売却活動を始める前に、権利関係、道路、境界、建物状態、解体費用、税金の特例を整理しておくことで、買主からの不安を減らし、トラブルを防ぎやすくなります。

相続空き家の場合は税金の確認も重要

相続した実家を売却する場合、条件を満たせば「被相続人の居住用財産を売ったときの特例」により、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる場合があります。

国税庁では、相続または遺贈により取得した被相続人居住用家屋やその敷地等を、一定期間内に売却し、要件を満たす場合に特例の対象となると案内しています。

ただし、この特例はすべての空き家に使えるわけではありません。

建築時期、相続開始日、売却期限、居住状況、耐震性、解体の有無、売却価格、相続人の人数など、細かな要件があります。

そのため、相続空き家を売却する場合は、売却価格だけでなく、税務上の特例が使えるかどうかも早めに確認することが大切です。

「売ってから考える」のではなく、「売る前に確認する」ことで、手残り額が大きく変わる可能性があります。

八王子市の空き家売却で大切な進め方

空き家売却では、最初から高く売ることだけを考えるよりも、「安全に売る」「後で揉めないように売る」「買主に安心して検討してもらう」ことが重要です。

まずは現地確認を行い、建物の状態、残置物、庭木、雨漏り、傾き、近隣への影響を確認します。

次に、法務局資料、公図、測量図、建築確認、道路種別、上下水道、都市計画、用途地域などを調査します。

そのうえで、中古戸建として売るのか、古家付き土地として売るのか、更地渡しにするのか、買取も含めて検討するのかを判断します。

八王子市内でも、西八王子、めじろ台、高尾、北野、みなみ野、散田町、台町、東浅川町、長房町など、地域によって買主層や需要は異なります。

駅距離、土地面積、道路幅員、高低差、駐車場の有無、建物の再利用可能性によって、最適な売り方は変わります。

空き家売却は、単なる価格査定ではなく、法的調査、建物調査、税務確認、販売戦略を組み合わせて進める必要があります。

よくある質問

Q. 空き家は建物を残して売った方がよいですか?

建物の状態や買主層によります。

リフォームして住める状態であれば中古戸建として売れる可能性がありますが、雨漏り、傾き、シロアリ被害、設備不良が大きい場合は、古家付き土地として売る方が現実的な場合もあります。

Q. 解体してから売った方が高く売れますか?

必ずしもそうとは限りません。

更地の方が見栄えは良くなりますが、解体費用が先にかかります。

また、土地の形状や道路条件によっては、建物を残したまま買主に判断してもらう方が良いケースもあります。

Q. 遠方に住んでいても売却できますか?

可能です。

ただし、現地管理、残置物整理、境界確認、契約書類、本人確認、司法書士とのやり取りなどが必要になります。

早い段階で地元の不動産会社に相談し、現地確認を代行してもらうと進めやすくなります。

Q. 相続登記が終わっていなくても売却相談できますか?

相談は可能です。

ただし、実際に売却して所有権移転を行うには、原則として相続登記が必要です。

相続人が複数いる場合は、遺産分割協議や必要書類の準備も早めに進める必要があります。

Q. 空き家を売るタイミングはいつがよいですか?

建物の劣化が進む前が理想です。

空き家期間が長くなるほど、雨漏り、設備故障、庭木の越境、残置物処分、解体費用などの問題が増えやすくなります。

使う予定がない場合は、早めに売却・賃貸・管理の方向性を決めることが大切です。

まとめ

八王子市の空き家問題は、今後さらに身近な課題になっていくと考えられます。

空き家は放置しても自然に良くなることはなく、時間の経過とともに建物の劣化、管理負担、近隣トラブル、売却条件の悪化につながる可能性があります。

大切なのは、「まだ大丈夫」と先送りにせず、早い段階で現状を確認することです。

建物を活かせるのか、土地として売るべきか、解体すべきか、税金の特例が使えるのか。

これらを一つずつ整理することで、所有者にとっても、買主にとっても、安心できる売却につながります。

八王子市で空き家を所有している方、相続した実家の扱いに悩んでいる方は、まずは現地の状況を確認し、売却・活用・管理の選択肢を早めに検討することをおすすめします。

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【本ブログ監修者】

株式会社cocoro不動産 

代表取締役 柴田祐介(しばた ゆうすけ)

1981年生まれ

大手不動産会社にて、八王子・町田・新百合ヶ丘など多摩地区を中心に約17年間、不動産売買仲介業務に従事。

【保有資格】 宅地建物取引士/二級建築士/2級FP技能士/相続アドバイザー2級/既存住宅状況調査技術者/秘書検定2級

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