八王子不動産売買専門の株式会社cocoro不動産の柴田のブログです。

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【八王子市で増えている空き家問題と売却のポイント】

八王子市では、相続した実家、親の施設入居後の自宅、転勤や住み替え後に使わなくなった家など、空き家に関する相談が増えています。

東京都の公表情報では、令和5年住宅・土地統計調査において、都内の空き家戸数は約90万戸、空き家率は10.9%とされ、平成30年から増加しています。

さらに多摩部では、八王子市の空き家数が約3.4万戸とされ、多摩地域の中でも多い状況です。

八王子市は市域が広く、駅近の住宅地だけでなく、丘陵地、郊外住宅地、古くからの分譲地、農地や山林に近いエリアもあります。

そのため、空き家といっても一律ではなく、建物の状態、接道状況、敷地の高低差、擁壁、再建築の可否、近隣環境によって売却の難易度が大きく変わります。

特に注意したいのは、「まだ使える家」と思っていても、人が住まなくなると建物の劣化が早く進む点です。

換気不足による湿気、雨漏り、給排水管の劣化、庭木や雑草の繁茂、害虫・動物の侵入、外壁や屋根の傷みなどが進むと、売却時の印象が大きく悪くなります。

また、近隣へ枝葉が越境したり、建物の一部が破損したりした場合、所有者が管理責任を問われる可能性もあります。

八王子市も、空き家を放置して事故等が発生した場合、所有者等が損害賠償などの管理責任を問われる可能性があると案内しています。

さらに重要なのが、空家等対策特別措置法の改正です。

令和5年12月13日に改正法が施行され、「特定空家等」だけでなく、その前段階にあたる「管理不全空家等」への対応も強化されています。

八王子市の案内でも、「管理不全空家等」または「特定空家等」として勧告を受けると、固定資産税等が高くなる可能性があるとされています。

つまり、空き家は「持っているだけなら安心」という資産ではなく、放置するほど費用・税金・近隣トラブル・売却価格低下のリスクが高まる資産と考える必要があります。

八王子市でも、令和6年度に空き家実態調査を行い、使用中、取壊し、空き家、管理不全な空き家という区分で現地調査を実施し、管理不全な空き家についてはより詳細な調査を行っています。

これは、市としても空き家の状況把握と対策を重要課題として捉えていることを示しています。

では、空き家を売却する場合、どのような点に注意すべきでしょうか。

まず大切なのは、建物を残して売るのか、解体して更地で売るのかを早い段階で判断することです。

築年数が古くても、建物の状態が良く、室内の印象が整っていれば「中古戸建」として検討する買主が現れる可能性があります。

一方で、雨漏り、傾き、シロアリ被害、設備不良、残置物の多さなどがある場合は、買主がリフォーム費用や解体費用を強く意識するため、価格交渉につながりやすくなります。

ただし、安易に解体すれば良いわけではありません。

八王子市内には、接道条件や道路幅員、敷地と道路の高低差、擁壁、用途地域、建ぺい率・容積率などの影響で、再建築や建築計画に注意が必要な土地もあります。

建物を解体した後に「思ったより建築条件が厳しかった」と分かると、売却活動で不利になる場合があります。

そのため、解体前には必ず、道路種別、接道間口、境界、上下水道、越境物、擁壁、再建築可否を確認することが重要です。

次に、残置物の整理です。

空き家売却では、家具、家電、仏壇、衣類、書類、庭の物置などがそのまま残っているケースが多くあります。

残置物が多いと、買主が建物の状態を確認しづらくなり、室内の印象も悪くなります。

最低限、玄関、リビング、水回り、バルコニー、庭まわりは見やすい状態にしておくと、内覧時の印象が大きく変わります。

また、相続した空き家の場合は、売却前に相続登記が完了しているか、相続人全員の合意が取れているかも重要です。

名義が亡くなった方のままでは、原則として売買契約や所有権移転登記を進めることができません。

兄弟姉妹など相続人が複数いる場合は、価格だけでなく、売却時期、残置物処分費用、解体費用、測量費用、手残り金額の分配について、早めに整理しておく必要があります。

空き家売却では、「高く売りたい」という気持ちと同時に、「これ以上傷む前に安全に売る」という視点も大切です。

放置期間が長くなるほど、建物の劣化、草木の管理費、近隣対応、固定資産税、火災保険、解体費用などの負担が続きます。

結果として、数年後に売ろうとした時には、今よりも売却条件が悪くなっていることも少なくありません。

特に八王子市の空き家は、エリアによって買主層が異なります。

駅徒歩圏や生活利便性の高い地域であれば、居住用としての需要が期待できます。

一方、バス便エリア、坂道の多い地域、敷地に高低差がある土地、築年数の古い建物では、建物利用だけでなく、土地としての価値、解体後の利用、買取の可能性も含めて検討する必要があります。

売却のポイントは、最初から一つの方法に決めつけないことです。

中古戸建として売るのか、古家付き土地として売るのか、解体更地で売るのか、不動産会社による買取を検討するのか。

それぞれの方法で、売却価格、売却期間、売主の手間、契約不適合責任、解体費用、測量の必要性が変わります。

空き家は、単に査定価格だけを比較するのではなく、「その価格で本当に売れるのか」「売却後にトラブルが残らないか」「売主の負担がどこまであるのか」まで確認することが大切です。

八王子市で空き家を所有している方は、まず現地の状態を確認し、建物・土地・権利関係を整理したうえで、売却方法を検討しましょう。

早めに動くことで、資産価値の低下を防ぎ、近隣トラブルや余計な維持費を抑えながら、より安心して売却を進めることができます。

よくある質問

Q. 空き家はそのまま売却できますか?

売却自体は可能です。

ただし、建物の劣化状況、残置物、雨漏り、シロアリ、境界、再建築可否などによって、売却方法や価格が大きく変わります。

Q. 解体してから売った方が良いですか?

必ずしもそうとは限りません。

建物を残した方が買主の住宅ローン利用や内覧イメージにつながる場合もあります。

一方で、建物状態が悪い場合は、古家付き土地や更地売却の方が進めやすいこともあります。

Q. 相続登記が終わっていなくても相談できますか?

相談は可能です。

ただし、実際に売却を進めるには、原則として相続登記や相続人間の合意形成が必要になります。

Q. 空き家を放置すると何が問題ですか?

建物の劣化、近隣トラブル、損害賠償リスク、固定資産税等の負担増、売却価格の低下などが考えられます。

特に管理不全な状態になる前に、早めに方針を決めることが重要です。

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【本ブログ監修者】

株式会社cocoro不動産 代表取締役
★柴田祐介(しばた ゆうすけ)

1981年生まれ。

大手不動産会社にて、八王子・町田・新百合ヶ丘など多摩地区を中心に約17年間、不動産売買仲介業務に従事。

現在は八王子市を中心に、相続不動産・空き家売却・住み替え・離婚に伴う不動産売却など、地域密着で不動産売却のご相談に対応しています。

保有資格:宅地建物取引士/二級建築士/2級FP技能士/相続アドバイザー2級

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